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人の印象を決定する重要な要素

バッグは靴と同様、その人の印象を決定する重要な要素と見なされる場合が少なくないのです。ホテルなどでは靴だけでなく、バッグもお客の質を判断する基準のひとつとされており、それによって扱いが変わる場合もあるといいます。必ずしもブランドもののバッグを持つ必要はありませんが、自分のスーツスタイルに合った質の良いバッグを持つことは、あなたが思ってらっしゃる以上に重要なことなのです。もう一点、バッグはその持ち方にも注意をして頂きたいアイテムです。ラクだからという理由でしょうが、肩にベルトをかけてバッグを持ってらっしゃる方をよく見かけます。でもそれはNGです。スーツは、大変デリケートな洋服なので、肩に重いものをかけると型崩れしてしまいます。スーツは肩に何かをかけることを想定して作られていませんから、肩にかけて持つようなタイプのバッグは実は不向きなのです。スーツを着るときに使うバッグは、できれば手で提げて持つ形のものを選びましょう。

毛皮を着ることが人々の夢でステイタス

毛皮を着ることが人々の夢でステイタスたった頃、友人が総裏ミンクのバーバリーコートを着てきた。お金持ちだけど謙虚な、彼女らしいコートだった。老いも若きも毛皮に憧れていた大昔の話だ。その頃も私は興味を持てなかった。動物保護という考えからではなく、いかにもお金持ちよ、という姿勢が好きではなかったのだ。昨年の暮れに久し振りに会う知人と食事をした。フード付きのカジュアルなコートで裏がシール、ものすごく暖かそうだ。「ファー・シールなの?」「いいえ、偽物よ」触ってみてもファー・シールとしか思えない。人間の賢い知恵が自然をまもる形をとっている。「スキーに行くのでこういうのが重宝するの」そこで考えたのは、その人一人一人の生活パターンで、選ばれるコートが違うということ。

ファッションがいつのまにか社会を変えてしまう

ジョンーポールーデヴィッドソン監督の『グロテスク』(一九九五年)という映画に、館の主人の地位を手に入れようと陰謀をたくらむ執事フレッジ(演じるのはスティングである)が、執事の制服である黒いプロッタ・コートを脱ぎ、主人のラウンジ・スーツを着てニヤリとする怖いシーンがある。スーツの下剋上、という言葉が思い浮かんだのはこのシーンを見たときであった。ファッションが先か?社会が先か?さて、スーツの下剋上現象、社会の階級構造の変化と密接に関わってくるのだが、スーツの変化と社会の変化、はたしてどっちの変化が先だったのか。アンーホランダーは「ファッションの変化は社会の変化に先行する」と断言しているが、そんな議論を大真面目に始めると、卵が先か鶏が先か式の議論に陥りそうである。ただ、侮れないのは、ひょっとしたらご都合主義で誕生したかもしれないファッションがいつのまにか社会を変えてしまう強大な力をもってしまうことがある、ということ。